ケイの保育日誌〜狂った常識をぶち壊す方法

保育士の労働環境を改善する為の発信場所です

保育士が低賃金な理由

どうもお久しぶりです。
ケイです。

皆さんは保育園ビジネスという言葉をご存知でしょうか?
平たく言えば、保育園はカネになる。
今回は保育園と経営についてまとめました。
キーワードは、需要対価&供給コスト委託費の弾力運営です。

需要対価と供給コスト

ビジネスで儲けを出すには、需要の対価が、供給のコストを上回る必要があります。

保育園ビジネスをこれに当てはめると…

需要=保育園の利用希望者
供給=保育というサービス

となり、

需要の対価=保育料
供給のコスト=保育園の運営費

となります。

これが保育園無償化になった事で

需要の対価=実質0

つまり、タダでサービスを利用できるようになりました。
この予算は増税分で賄うらしいです。

委託費の弾力運営

認可保育園は国や自治体からの委託費で運営が成り立っています。
(認可外でも保育料無償化の対象になるので、実質国からの補助ありきなんですが、ややこしいのでまた別の機会に。)

という訳で、

供給のコスト=国や自治体からの補助金

となります。

待機児童が深刻化している事から、需要も大量にあると考えられます。

つまり…
需要=大量にある。しかも対価は0。
コスト=国や自治体が負担。

ビジネスをする上で、これだけ恵まれた環境はありませんね。

経営者は慈善事業ではやっていませんので、当然、利益を追求します。

補助金が固定である以上、利益を求めるなら諸経費を削るのが手っ取り早いです。
しかし、保育に関する設備や消耗品は安全等の観点から削れない。

ここで登場するのが、委託費の弾力運営です。

ざっくり言うと、国や自治体からの委託費の使い道の割合を、経営者が自由に決めても良いという内容になります。

本来、人件費に充てなければならない予算を削り、施設の増築や利益に回せるように、なってしまいました。
保育士はサービス残業や休憩返上を、文句も言わずにしてくれて、しかもそれを後輩にも繋いでくれる。
経営者にとって、これ程ありがたいことはありません。

この現状がおかしいと思う方、他にもご意見がある方、ぜひコメントお願いします。

保育士だけにはなるな

どうも皆さん、ケイです。
今回は少し攻めたタイトルにしてみました。
詳細は後述します。

まずはじめに保育士資格の取得方法について、ざっくりと…。
保育士資格の取得方法ですが、大きく分けて3つあります。


〜保育士資格の取り方〜

養成学校で取得
  • 大学、短大、専門学校などに通って取得。
  • 通学、通信がある。
  • 通学は毎日講義がある為、モチベーションを保ちやすい。お金と時間がかかるが、確実ではある。
  • 通信は通学に比べて費用が安い場合が多い。モチベージョンを保つのが難しい。スクーリング(GW、夏季、冬季、春季)、実習がある。
国家試験を受けて取得
  • 受験資格:短大卒業相当の単位、または実務経験2年。詳しくはこちら
  • 筆記8科目合格後、音楽、造形、言語から2つ選択。
  • 筆記の合格率は低いが、合格科目が3年有効であり、年に2回試験があるので、地道に頑張れば受かる。
幼保特例制度で取得
  • 幼稚園教諭の資格取得済で、一定の実務経験がある場合、特定の単位を取ると保育士資格が取得できる。
  • 詳しくはこちら


〜保育士を目指している方々へ〜

社会人、シュフの皆さん。

時間的に通信を選ばれるかと思います。
でも、働いたり、家庭のことをしながら保育系の学校に通うのは、正直、かなりしんどいです(経験談)。
スクーリングのたびに職場に頭を下げて、実習にも行かなければなりません。
ピアノの実技試験は、未経験者はかなりの練習が必要になります。
お金も、それなりにかかってきます。

小中高の学生の皆さん。

おそらく、保育系の養成学校を選ばれるかと思います。
保育系の学校は、個人的にはおすすめできません。
同じ志を持つ仲間にも出会えますし、モチベージョンも保てます。
保育士資格があれば、職には困らないでしょう。
ただ、もしみなさんが、働く中で保育士の仕事に疑問を持ち、転職を考えたとき。
保育特有のスキルは、他の業種では、あまり役に立ちません。
役立つものもあるかもしれませんが、面接ではアピールしづらいでしょう。
保育士は潰しが効かないのです。


〜選択肢を増やす〜

さて、ここからが本題になります。
前述したように、養成学校に通わなくとも、保育士資格は取れます
通学、通信を問わず、養成学校で資格を取るのも、否定はしません。
ただ、同じようにお金や時間、体力を使うのであれば、別の道を探すのも、ありかなと思います。
専門的な知識を学べる大学や短大に進み、選択肢を増やしてから、国家試験で保育士資格を取得する。
これが私の考える、最適解です。

保育士を目指す皆さん。
保育士”だけ”にはならないで下さい。

コロナ対策CM第8篇について

どうも皆さん、ケイです。
今回は、前回の記事とも絡んできますが、政府広報オンラインの新型コロナ対策CM第8篇についての記事です。




ご存知ない方もおられると思いますので、事の顛末をざっくりと…

  1. 医療従事者が子どもの保育を拒否されたとの事例が報告される
  2. 政府が報告を受け、全国に向けて保育士が医療従事者の子どもの預かりを拒否している、という旨の動画を公開。TVCMとして流れる
  3. SNS、ワイドショー、メディア等で保育士に対する非難殺到
  4. それを見た保育士等が政府に意見を送る
  5. 唐突に動画が消える

これを見ると、発端は保育士じゃない?と思う方が多数だと思います。
しかし、調べてみるとおかしな点がいくつも見つかりました。
それを今回まとめましたので、良かったらご覧下さい。


預かり拒否の事実確認について

看護倫理会、厚生労働省内務省、保育課、各自治体、メディアなど、関係各所に電話して確認しましたが、預かり拒否を受けた看護師や保育園に対して、一切事実確認をしていないとのことでした。
事実確認をしないまま、動画を作成、国民に公開しているのです。
メディアがやったのであれば、またマスコミが…となりますが、
国が、事実確認不十分な情報をもとに、特定の職種への偏見を生む動画を公開したのです。
とんでもないことだと思いませんか?

CM作成、公開段階での確認作業について

特定の職業への偏見を止めましょう、という内容のCMで、保育士への偏見を生んでいる、という本末転倒な事態。
素人目に見ても、この動画は偏見を生む事を予想できます。全国に流すCM、確実に複数のチェックが入ります。
しかし、政府の誰もが、それを見逃しています。
あまりにもおかしいと思いませんか?
ここで考えられる可能性は2つ

  1. 政府がこんな事を見逃す程の無能
  2. 自粛期間の不満を保育士に向ける為

2つ目は信じたくありませんが、最近の政府を見ていると…。

意見を受けてから公開までの速さ

コロナが全国的に流行りだしたのが1月中頃、それからすぐに看護師の子どもが預かり拒否があったとして…
事例報告(1月中頃)→作成開始(1月末)→公開(2/18)
この速さ、異常ではありませんか?
まるで、初めから動画を用意していたかのようです…。

保育士へのメディア報道について

人権擁護局や政府にも抗議しましたが、メディアの、保育士個人を特定できる報道に関しては、報道の自由の為、何もできない、との返答でした。
何の為の人権擁護局なんでしょうね?
政府のCMに関しても、特に実害が出てない為、対応できないとのこと。
実害とは?心を痛めるのは実害ではないそうです。

CM削除理由について

5月の頭(5/1~5/4?)から突然CMが見られなくなりました。政府広報オンラインの公式サイトからも削除されています。Twitterでは未だに見られるようですが…。
政府から一切説明はありませんでした。
問い合わせてみると、
掲載期間が終了したの一点張り。
他のCMは残っていますが?とたずねても、他のCMとは掲載期間が違うので、とあまりにも苦しい言い訳をされていました。



ちなみに、保育士協議会も保育士の待遇改善や給付金の支給要請を出しています。
しかし、今回出された特別給付金の対象は、医療、介護、障害福祉関係者のみでした。

政府には保育士を守る気は一切なく、むしろヘイトの身代わりしようとしているのかもしれません。

新型コロナと保育士と政府

どうも皆さん、ケイです。
今回は政府の保育士への対応についての記事です。

政府の対応と私の意見をざっくりとまとめました。
個々の項目に関しては、また個別に記事にします。

政府の対応

・自粛期間も保育園は原則開園してね!
・消毒液やマスク確保は各自よろしく!
・3密は絶対に避けてね。感染症対策も各々で!
・感染したらマスコミに晒されるから、頑張って!
・マスコミは報道の自由だから何もできません。
・医療従事者の子どもの保育を拒否した”らしい”から、政府から全国に知らせといたよ!気をつけてね!
・↑のCM、何か色々意見があったし、めんどうだから消しとくね、期間終了って事にしとく
・保育士の団体が騒いでるけど、放っておこう
・医療、介護、障害福祉の人には頑張ってるから、応援として君らのボーナス分くらいのお金をあげたよ!


端折りましたが、大まかにはこんな感じです。



自粛期間の中、私たち保育士は政府の要請通り、感染の危険の中も働きました。
仕事に必要なマスクも消毒液も自分で探し回り、高額な転売品を自腹で購入したりもしました。
消毒作業や3蜜避ける保育の為、さらにサビ残が増えました。
感染したらマスコミに晒される、そんな恐怖もありました。
それでも、この努力や苦労は報われなくても、認められるはず…そんな思いで頑張ってきました。
そこに政府広報オンラインの、保育士に対する動画が公開され、たくさんの批判を受けました。
何も知らない芸能人やコメンテーター、Twitterでもたくさん貶められました。
心が折れて、保育現場から去った人をたくさん見ました。

保育士は、まだ報われないのでしょうか?
何か感じて下さったら、拡散とお気に入り登録をお願いします。

保育士の給料~処遇改善費なんて要らない?

どうも皆さん、ケイです。 今回は、よく話題に上がる、保育士の給料についてです。

保育士の給料ですが、他業種と比べて、基本給自体にそこまで大きく差はありません。 製造業や営業、建築関係の知り合いに聞いてみましたが、多少のバラつきはあるものの、最大で2万円程で、ほとんどが保育士と変わらない数字でした。 しかし、総支給額では保育士より10万多いのは当たり前で、ボーナスに至ってはトリプルスコアをつけられることもありました。 ここまで差がついた大きな理由の一つに、"時間外手当"があります。 何度かTwitterでも呟いておりますが、保育士はサビ残が非常に多い。 保育士には、残業代は貰えないもの、という謎の風潮があり、その為、日に平均3時間ほど、サービス残業をしています。 時給を1250円、出勤日数を21日、日の残業が3時間、残業手当として×1.5だとして、ざっくり計算すると

1250×20×3×1.5=118,125

およそ12万円。

なかなかの金額じゃないですか?

ただ給料が低い、というのではなく、サビ残が多い、というのに、大きな問題があります。

サビ残が多い→スキルを身につけたり、副収入を確立したりする時間や気力が奪われる→現状を変えられない為、正職の現状維持→時間が奪われる という、悪循環が出来上がるのです。

コロナ禍において、危険手当をつけて、という声もあります。 しかし、それより、残業代がまともに支払われること、それが第一かと思います。

まとめ - 保育士のサビ残12万円 - サビ残の為、スキルアップや副収入ができない - 残業代をつければ、他の職業と大きく変わらない

では、浮いた人件費はどこにいったのでしょうか? 次は保育園ビジネスと経営について、記事にする予定です。

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